大トロは昔捨てられていた
トロ握りの元祖は、東京・日本橋の「吉野鮨本店」。
大正8年頃から出されるようになったそうです。
当時は、寿司に使う鮪は赤身の部分のみ。
脂っぽいものを当時の人は嫌ったため、
トロはもっぱら大衆食堂でネギマ鍋にされていました。
そんなトロを初めて握りにしたのは、鮪が不漁でやむを得ずのことでした。
つねに仕入れていると「悪い噂が立ちかねない」ということで、
ときどきしか出しませんでしたが、
「この間のあれ、あるかい?」と注文する人が出てくるように。
そのころは脂っこいことからトロの部位は「アブ」と呼ばれていましたが、
お客さんが「口の中に入れたら、トロッとする。じゃあトロにしよう」と言ったことから、
トロと呼ばれるようになったそうです。
今や高級食材の大トロは、
昔は「猫またぎ」=「猫も食べないほどの部分で、食べ物ではない」
という見方すらあったとか…。
もったいなぁい。

てことてドンっ!
この前の浅草観光、夜ご飯で「ねぎま鍋」をいただきました。
お昼に食べた牛鍋の「米久」さんに続き、
こちらも老舗の「浅草 一文」さんへ。
なんと築70年の一軒家です!

面白いのはの注文の仕方。
あらかじめ一文の独自通過である「文(モン)」を現金で購入し、
注文の都度、その文を使っていきます。
木製の升に入れた木札の文をテーブルに置き、そこから支払うというシステムです。
1文は100円になりますので、5文は500円になります。
メニューは全て文で表記されています。
余った文は再び現金に換金できますのでご安心を!
また、「俺は文なんか使わない!」という方は、
文に換金せずに、食事後に普通に会計することもできます。
その場合はクレジットカードもOKらしいです。
私たちが行った時は残念ながら新型コロナの感染拡大防止対策として
実施されていませんでしたが、通常は木札で払うみたいです。
(やりたかったー)

お通しです。
なんとトコロテンが出てきました。
自分で押し出す方式です。


江戸ねぎま鍋だけあって、割り下が真っ黒。
濃そうでしたが、実際にはそれほどではありませんでした。
実は家でもよくねぎま鍋をやっていたのですが、
お店では食べたことながなかったので、
十分に美味しかったけど、正解かよくわからず食べていました。
(お友達がいつもカラオケで歌うから曲は知ってるけど、オリジナルは聴いた事ない的な。)

美味しい、めっちゃ。
家で食べてたのも美味しかったけど、
やっぱりこの位の油MAXな大トロが良い!
(家では中トロでした)
全然油っぽくなく、エンドレス大トロいける。
鮨だと大トロエンドレスは行けないのにね。
輸送技術の発達と、保存時技術の発達により、
新鮮な大トロが食べられるようになったので文明に感謝です!
江戸ねぎま鍋 浅草酒膳 一文本店
台東区浅草3-12-6
03-3875-6800(予約はお電話で、コースは前日までに)
1階は全席禁煙
http://www.asakusa-ichimon.com/