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孟浩然「送朱大人秦」

最近全然していなかった解説を今日はやろうかなと。。
(本当にしてなかったよね、ただの日常ブログでごめんなさい)

孟浩然「送朱大人秦(朱大ーしゅだいーの秦に入るを送る)」
という題の五言絶句です。

孟浩然は「春眠暁を覚えず」の起句で有名な
五言絶句「春暁」の作者ですが、
王維と同じように自然描写で評価され、
人生と超俗とを詠った詩境の特徴から、
王維と孟浩然は「王孟」と並び称された大家です。

孟浩然は何回か受験した科挙にもとうとう及第せず、
引き立てようとする人々の期待にも応えない態度だったりして
立身出世にはあまり関心はなかったようですが、
作品は高く評価されているようです。

孟浩然の作品は出典の『唐詩選』に五言絶句が3首、
七言絶句1首、五言律詩2首、五言排律1首があります。
題中の「朱大」については、出典の『唐詩選』岩波文庫版の解説に「不詳」とあります。

遊人五陵去
寶劒直千金
分手脱相贈
平生一片心


旅人は五陵へと出で立つ。
私は千金の値を持つ宝剣を
別れにあたり、腰からはずして餞別とする。
これが私の、平素から君に寄せている心のしるしなのだ。

※遊人 … 決まった生業や住居のない俠客。遊俠。
※五陵 … 五陵付近の地。五陵は、長安北郊の地名。漢の高祖(長陵)・恵帝(安陵)・景帝(陽陵)・武帝(茂陵)・昭帝(平陵)の陵墓があった。この付近には富豪や貴族の別荘があり、遊楽の地でもあったので遊俠の徒が多く集まっていた。
※直 … 『唐詩品彙』では「値」に作る。
※相贈 … 相手に贈る。「相」は互いにの意ではない。

旅立つ友人に宝剣を贈る孟浩然の心情が表現してあります。
中国唐代は封建時代で合戦も多かった時代、
軍人に限らず一般人民も刀等を持っていたことは今までの作品の中にもありました。