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唐捲金

昨日は京都の西陣織の織氏、太下彦兵衛先生のお話を聞かせていただきました!
「太下」と書いて「おおした」と読むそうです。なかなか珍しいらしくて、ほとんど居ないって。(大郎とかいてタロウと読むタイ生まれの人知ってる人いるけど、それは大の下にテンを入れ忘れて日本ネームを登録しちゃったかららしい笑)

太下さんは三代目で、もともと織屋さんだそうですが、織屋は好きなものが織れないということで、織元に丁稚(ご本人がそういわれていました。)に出られて、今はいろいろな作品を作られています。元々帯屋さんだそうですが、現在は着物も作られているとのことでした。

唐捲織で有名な作家さんです。


唐捲織って、「唐捲金」っていう金を混ぜた糸で織っていくのですが帯の煌めきかたがなんとも上品です。その唐捲金が太下さんの代表作になります。


西陣なので袋帯がメイン創作となり金糸銀糸の格の高い帯がずっと主流だったけど、金銀のギラギラした感じを押さえた上品な袋帯をずっと作られているそうです。ちょっとした食事会やパーティーなどで重宝しそう!今はそういった袋帯が流行っているので先見の明がある作家さんですね、すごい!


私も最近唐捲織じゃないけど、
少しだけキラキラが入った袋帯を買いました。
洒落袋帯ってやつ。
私的には名古屋より袋帯の方がなんとなく好き。

というのも、私が着物を着る時ってちょっとしたパーティーとか
いいレストランでお食事する時に着るので少し華やかにしたい。
だからさりげないキラキラは本当に使える場面多いと思う!

現在は格式高いフォーマルだけだとなかなか難しいらしく
(昔はフォーマル用着物をみんな買っていたけど、
最近はレンタルだったり、カジュアル着物の勢いがすごいから)
名古屋帯とか着物も作っているみたいです。

そして糸にもちろんこだわりがあって、有名なブラ拓糸を使用。
ランクがあるようで(5Aとか)和牛ランクみたいで面白い。笑
糸の相場があるらしいんだけど5Aの糸に限り設定がなくって時価。
5年前くらいから糸の値段も5、6倍にあがっているみたい。おどろき。。

そしてブラ拓糸は、あの世界的に有名なフランスの「エルメス」社が7割を買い占めちゃっているみたい。さすがエルメス様としか言えない。たしか良い革もエルメス様がほとんど持っていっちゃうんだよね?笑

写真だとわかりづらいけど、唐捲金のおかげで生地はもっと光沢があって艶やか♡2番目の帯がタイプです♡沢山の種類をみせてくれました。どれも欲しい、、、。


帯一つひとつにしっかりとテーマがあって、夜の祇園だったり、鴨川沿を散歩していた時にみた桜だったりどれも美しい。ちなみに桜は春の時期しか巻けない帯と思われがちだけど、そんな事はなくってもう代表的な模様として年中巻くことができます。
あ、お茶席は別です。

幸せについて考えていた時に作った帯は、深く作家らしさが出ていた。笑
ちらちら模様に「しあわせ」って平仮名が見え隠れする銀の糸も意図的。(あw)

もちろんデザインも素敵だけど
絹特有のギュッと擦り合わせた時のあの感じも素晴らしい。
巻きやすそう。

続いてお着物。

私が今グレーっぽい、白っぽい着物が欲しくて写真がそっち系ばかりに、、笑。
他にも沢山素敵な柄がありました。
どれも光沢が艶やかでもうこれはドレスです。
太下さんもドレスの様な着物が作りたいと励んで作られたそうです!
さすがすぎる。。。

ピンクもありがちなサーモンピンクではなくって、
いまどきのピンク(わかるかな?笑)で欲しかったよー。
頭にコーディネートがぽんぽん浮かんでくる。


作家さんがどんな時にどんな気持ちで
どこにこだわりがあってっていう話を聞きながら、
一緒にコーディネートを組んでくれたり
自分でも合わせてみたりと有意義な時間でした。

呉服屋さんにいくとくるくる着せ替え人形みたいになって、
試せるから本当に楽しい。
ついうっかり買っちゃうけど。笑